「KURENAI」でのORCIDの取り扱いについて
ORCID (https://orcid.org) とは世界中の研究者が永続的かつ一意なデジタルIDを所有することで、論文投稿や研究助成の帰属を明確にし、個人の業績が正しく認識されることを支援する組織、そしてその際に用いるIDです。
すでに論文をはじめとするデジタル文書についてはDigital Object Identifier (DOI) と呼ばれる一意なデジタルIDの付与が広まっており、「KURENAI」でも学位論文や紀要論文などにDOIを付与しています。ORCIDはこれに対応する形で、研究者にデジタルIDを付与する仕組みです。
京都大学は、2017年12月にORCIDのメンバーシップを取得しました。このことで、実現できるサービスについては、情報環境機構におけるORCIDの取扱いについてをご覧ください。
KURENAI登録成果物のORCID連携機能(準備中)
KURENAIにおいては、KURENAIに登録した研究・教育成果物をORCIDの「著作・業績(Work)」に反映する機能を提供すべく、準備を進めています。この機能は、2018年度内の提供を予定しています。
KURENAIがORCIDと連携することにより、KURENAI登録成果物がその著者のORCIDレコードにも反映されます。京都大学がデータ提供元となることにより、信頼性の高い情報を公開できるとともに、研究者個人によるデータ入力負担が軽減されます。また、京都大学がユニークに発信する紀要論文や学位論文などの情報をORCIDと連携することにより、大学ならびに著者自身の研究発信の向上につながります。
Society to ORCIDによるKURENAI登録成果物の登録(2018年3月試行)
KURENAIでのORCID連携機能の実装に先立ち、株式会社アトラスが提供する、ORCIDメンバー連携サービス「Society to ORCID」を用い、希望者の成果物情報をそれぞれの「著作・業績(Work)」の項目に「ソース: Kyoto University Research Information Repository (KURENAI)」として反映します。
これは2018年3月に実施する試行的なサービスです。
◆連携する情報
- 【対象成果物】
- 紀要論文等、発行元が京都大学である成果物
- 【KURENAIからORCIDに連携する情報】
- 「著作・業績(Work)」に当該成果物のメタデータ(論文タイトル、著者、収録誌、URL等)
- 【ORCIDからKURENAIが取得する情報】
- 対象者の「ORCID iD」
この情報は、KURENAIでのORCID連携サービスに引き継ぐ予定です。
◆KURENAI-ORCID連携の仕組み
- 附属図書館において、希望者の成果物リストを生成し、Society to ORCIDに送信します。
- 株式会社アトラスのSociety to ORCID サービス(do_not_reply@atlas.jp)から、各人にORCIDとの連携を促すメールが配送されます。メールの内容に従い、自身のORCIDとの連携作業を行ってください(まだORCID iDを取得していない場合は、この連携作業を完了する際に新規に登録されます)。
- 連携に成功すると「著作・業績(Work)」の項目に、「ソース: Kyoto University Research Information Repository (KURENAI)」として、京都大学を発信者とする情報が記載されます。
(注意)対象者は「氏名」、「連絡先メールアドレス」、「当該成果物のメタデータ」を株式会社アトラスの情報システムに送信することに同意いただく必要があります。同社のサービス概要、プライバシーポリシーについては下記リンクをご参照ください。
- 株式会社アトラス「Society to ORCID」 紹介ページ(https://www.atlas.jp/degilabo/what-is-orcid#c06)
- 株式会社アトラス「個人情報の取扱い」(https://www.atlas.jp/poii_atsukai)