コレクション

吉田南総合図書館の蔵書は京都大学の歴史と深く関わっています。京都大学の祖のひとつである第三高等学校図書館が1897(明治30)年に設けられ、「第三高等学校」、「京都大学分校」、「京都大学教養部」のそれぞれの図書館として使用されました。そして1973(昭和48)年、教養部図書館が新築され、今日に至っています。
また、当館には第三高等学校の前身である舎密局や大阪開成所等の貴重な資料も引き継がれており、これらは現在、特殊文庫として所蔵しています。特殊文庫の資料は、一部、図書館設置のカード目録で検索できる資料もありますが、ほとんどの資料は整理が終わっていません。そのため、KULINE(京都大学蔵書検索システム)での資料検索はできません。ご利用を希望される場合は、カウンターまでお問い合わせください。

旧制第三高等学校関係資料

2004年3月以降、当館へ引き継がれていた第三高等学校関係資料の大部分および「折田彦市先生像」は京都大学大学文書館に移管されています

旧制第三高等学校図書室資料

大阪中学校図書室(1880年12月~)や第三高等学校図書室(1886年4月~)の蔵書の一部を引き継いで所蔵しています。

旧制第三高等学校所蔵近代教育掛図

教育掛図とは、戦前までの主に旧制高等学校で、教材として使われていた大判の図・表・絵画の資料のことです。教室の壁面や黒板に掛けて使用されていたことから、この名前で呼ばれます。現在のようなカラーの教科書が貴重だった時代に、色彩豊かな掛図は、授業の補助教材として有用だったことでしょう。
旧制第三高等学校教育掛図は、2004年12月の当館の水道管破裂事故による水損資料整理中に、偶然発見されました。修復を経て、現在は当館に所蔵されています。また、旧制第三高等学校以外に旧制第四高等学校(現在の金沢大学)の教育掛図も確認されています。

近代教育掛図の電子化画像は以下のページでご覧いだけます

京都大学所蔵近代教育掛図のデジタルアーカイブ[京都大学電子図書館貴重資料画像]
吉田南総合図書館所蔵の旧制第三高等学校旧蔵分および総合博物館所蔵分あわせて356点の近代教育掛図高精細電子画像がご覧いただけます
金沢大学所蔵近代教育掛図‐印刷図編‐[京都大学電子図書館]
旧制第四高等学校で使用された掛図923点のうち印刷図250点の高精細画像がご覧いただけます

近代教育掛図に関する記事・報道

「眼で学ぶ、絵で教える京都大学所蔵近代教育掛図展」[京都大学総合博物館]
2007年2月7日(水)~3月18日(日)開催。電子化画像の公開にあわせて、実物94点を展示。
京都新聞 2006年4月15日(土)朝刊「教育掛図、世紀超え光」
記事は人環・総人図書館報(1996~2008)「バベルの図書館」第11巻第1号(通巻20号)(2006/10/20)にも掲載されています
毎日新聞 2004年12月28日(火)朝刊「貴重な蔵書3575冊が水損
記事は人環・総人図書館報(1996~2008)「バベルの図書館」第9巻第2号(通巻17号)(2005/3/15)特集 図書館の浸水事故と復旧にも掲載されています
アジア財団文庫

アジア財団から寄贈を受けた資料です。

京大経済学部卒業生文庫

宇治分校図書室(1950~1961)の旧蔵書です。

青島文庫

日独戦役記念のため1922年7月に青島守備軍司令部から寄贈された鹵獲書籍の一部を所蔵しています。

ドイツ大使館文庫

1940年1月ドイツ大使館から寄贈を受けたドイツ語書籍です。

林文庫

1939年10月 第三高等学校教授 林森太郎先生より寄贈を受けました国文学関係の和書88点の資料です。

溝淵文庫

1939年7月 第三高等学校教授 溝淵進馬先生より寄贈を受けました教育学・哲学関係の和洋図書1224点の資料です。