① 安政見聞誌(アンセイケンモンシ)
一勇齋國芳・一登齋芳綱・一筆?英壽・一鶯齋国周画

 安政2年10月2日、マグニチュード6.9の大地震が江戸を襲った。死者総数は1万人にものぼるといわれ、その中に水戸藩の藤田東湖もいる。『安政見聞誌』はこの震災の被害状況を克明に記録した書で、その序に「後生(のち)の児輩(こどもら)に此災厄を知らで枕を高く安らかに眠れる御代のかたじけなさをしらしめんとて一つの冊子(さうし)につゞりおきぬ」とある。多色刷の挿絵が当時の凄惨な様子をよく現代に伝えている。
(6-28ア1 さ弐百拾四全三)

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