臧志(ぞうし)

 宝暦四年(1754)閏二月、山脇東洋はわが国ではじめて人体解剖を観察した。所司代酒井忠用の許可を受けて、六角獄舎で刑死者屈嘉なる男性を腑分けした。オランダのヘスリンギウス解剖書と見比べて、あまりの正確さに驚いたという。本書は同九年(1759)刊。
 絵は浅沼佐盈の筆。山脇東洋、その子東門、孫東海の三代によって解剖された14名の罪人を供養する「山脇東洋社中供養碑」の実物が総合博物館1階に展示されている。

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