『ターヘル・アナトミア』
オランダ語訳
(1734年刊リプリント
医学図書館所蔵)

  『解体新書』初版
(1774年刊)

 
 

 
『重訂解体新書』
(1826年刊)
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  『重訂解体新書銅版全図』
(1843年刊)

 

『解体新書』(1774年刊)

 杉田玄白が『ターヘル・アナトミア』と呼ばれていたオランダ語の解剖の本を持参して、東京の千住小塚原で解剖(腑分け)に立ち会ったのが、明和八年三月四日(1771年4月18日)。それから三年後、大変な苦労をしてオランダ語の解剖の本を翻訳して出版しました。それが、『解体新書』です。1774年、三冊の和装本で刊行されました。
 『解体新書』の意義は、「解剖の」初めての翻訳というだけではなく、蘭学つまり西洋の学問が、初めて日本語できちんと紹介されたという点にあります。
 『ターヘル・アナトミア』はドイツの解剖学者クルムスが1722年に刊行した著作のオランダ語訳(1734年刊)でした。
 展示品は、クルムスのオランダ語訳(1734年刊・リプリント)。『解体新書』初版。杉田玄白の弟子、大槻玄澤が増訂した『重訂解体新書』(1826年刊)。それに銅版図が附刻された『重訂解体新書銅版全図』(1843年刊)です。最初の『解体新書』の図は輪郭線で描かれていますが、銅版図になると原書に近い図になっているのが解ります。

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