平成12年度公開展示会図録

〔補遺〕菅原道真像


1幅 絹本着色 室町時代 掛軸水浅葱色布表紙 52.5cm(本紙:83.0×40.0cm) 落款なし 画像上部に色紙形を付す 中院家旧蔵
総合博物館 標本||乙3||95

Portrait of Sugawara-no Michizane.
Hanging scroll. Color on silk.
Muromachi period.

 菅原道真(天神)は、南北朝時代から連歌の神として崇められ、連歌の会席では、天神の名号もしくは画像を掛けるようになった。画像には、衣冠束帯姿の天神像と、仙冠道服姿の渡唐天神像が知られ、興行目的によって掛け替えられた。
 本図の天神は、衣冠束帯姿で上畳に坐し、憤怒の形相をした顔を右方に向け、袖下の左手で笏を握り、右手で笏頂を押さえつけている。これと同じ形式で逆向き逆手の束帯天神像が、法楽連歌に関わるものとして、長谷寺に伝来している。従って、本図も連歌会に使用された可能性はある。上部には、松、桜、梅の下絵色紙型に「帰命天満大自在/太軆観自大聖尊/為度一切諸衆生/示現霊威大明神」「われたのむ人を/むなしくなす□ならは/天かしたには名をは/なかさし」とある。




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