平成14年度京都大学附属図書館公開展示会
>>「学びの世界」目次
I: 出版文化のコスモロジー—中国から朝鮮・日本へ—
3: 雑学の受容
〔I-3-4〕


『蕃牧纂験方』附録『●●医薬方』 (図録p.31)

〔I-3-4〕 〈医薬〉

 軍馬の選別、飼育、治療法を説く書の刊行は、大斉の阜昌5年(1134)、尚書兵部刊行の『司牧安驥集』に遡る。モンゴル治下では全土にジャムチ(駅伝)制度がしかれ、各駅に馬、牛、地方によっては駱駝が配備されたので、牛、駱駝の付録も添えた上で国家出版、配布された(『事林広記』にも抜粋記事が載る)。耽羅からモンゴルに軍馬を供出した高麗もこれらの書を必要とし、のちの明、朝鮮も対モンゴル戦等の軍備、駅伝のために何度も重刊し、日本でも主に大名、将軍家で使用された。農耕用の牛馬の治療法としての使用は、副次的なものだった。



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