平成12年度公開展示会図録

〔一一〕百首和歌


1軸 写本 心敬撰 [室町時代]写 巻子 亜麻色地牡丹唐草布表紙 見返:金箔置金砂子ちらし 本文料紙:楮紙 25.6cm 無辺界 箱題:百首和歌 奥書:「寛正第四暦暮春下旬/於紀州名草/郡田井庄宮為備聊法楽卒尓/詠之述心懐計毎首狂哥左道ゝゝ/心敬」,「哥をこと葉にていひあらはし候へは/いかはかりの秀逸さへ裳におち/無下になり候と古人申候をこれは/盡瓦礫狂哥をおこかましく申/あかし候へははちのうへのはちか/ましさにてこそ候へ/鶴若」
附図 4-23||ヒ||1|貴別 <80184>

"Hyakushu Waka"
Waka-style poems dedicated to the gods by Shinkei.
Handscroll. Hand-written.
Muromachi period.

 寛正四年(一四六三)三月、郷里紀伊国に下向した心敬が、田井庄宮に詠進した法楽和歌。五月にはその田井庄で『ささめごと』上巻を著し、土地の連歌好士に与えている。
 本百首には自注があり、心敬の生い立ちを伝える資料でもある。本書の注は、自筆自注である天理図書館蔵の一軸(『心敬集論集』に翻刻)の注とほぼ同様ながら一部出入りがある。箱書に自筆とあるが、自筆自注の一本を転写したと考えられる室町期の写本である。本書の影印は、貴重文献集成5、翻刻は新日本古典文学大系『中世和歌集 室町篇』にある。(H)

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