平成12年度公開展示会図録

〔三九〕無言抄


1冊(上) 刊本 古活字版 [応 其編] [江戸初期]刊 四つ目袋綴 焦茶色表紙 本文料紙:楮紙 27.1×20.5cm 無辺界 半面11行 後補書題簽書名:誹諧無言抄 蔵書印:「丹宮津/醤油屋甚治/魚屋町」 内容:式目濫觴・伊呂波詞 「四季詞」以下を欠く
附図 4-24||ム||1貴 <2592708>

"Mugonsho"
Rule book of renga-style poems by Ogo.
Edo period. Old type version.

 連歌式目辞書。応其(おうご)編。自序、跋によれば、天正七年(一五七九)に起筆し、二年余で脱稿、紹巴の校閲を数回受けて改訂の末、慶長二年(一五九七)に清書が完成し、翌年紹巴の跋を得て、後陽成天皇の叡覧に与った。さらに二品親王空性の奥書を賜り、翌四年紹巴の奥書を付して刊行された。
 慶長期に刊行された古活字版は三種に分類されている。そのうち慶長八年ごろ刊の古活字第一種(早稲田大学蔵本のみ)が定稿に近いと言われる。第二種、第三種本は、同じ底本に基づくと見られ、第一種本に比べると欠落が多い。本書は、上巻のみの第二種古活字版である。慶長一五年刊本は、後陽成天皇宸筆(しんぴつ)写刻の題簽を付し、古活字第一種本を製版・覆刻したものである。他に元和九年版以下数種の版本及び、近事発見された応其自筆奥書本などの写本がある。
 内容は、式目濫觴(らんしょう)・伊呂波詞・四季詞以下二五章から成り、当時の式目・去嫌などの規定を集大成したものである。広く流布し、近世の俳諧作法書にも影響を与えた。影印は『連歌資料集1』(古活字第二種)、『大方家所蔵 連歌資料集』(写本)があり、翻刻は、日本古典全集(元和九年刊本)がある。(H)




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