平成12年度公開展示会図録

〔四四〕俳諧連歌抄


1冊 写本 [宗鑑編] [室町時代末頃]写 横帳変形 黄櫨色表紙 本文料紙:楮紙 15.8×10.0cm 無辺界 毎半面6行 蔵書印:「平出氏/書室記」(朱文,印主:平出鏗二郎) 奥書:「嘉永元戊申冬十月廿七日一読抄録了/今古園主人」
文 國文學||潁原文庫||Hc||97貴 <855980>

"Haikai Renga-sho"
Haikai-style poems by Sokan.
Hand-written. Muromachi period.
Ebara collection.

 宗鑑編の俳諧撰集。享禄末年〜天文初年頃の成立と見られている。古写本では『誹諧連歌』『誹諧連歌抄』の名を主に用いているが、やがて『犬筑波集』との名が定着し、その名で流布した。最初期の俳諧撰集として重視され、後世に多大な影響を与えた。時に卑俗・卑猥な描写も駆使した、自由奔放な笑いの世界が見られる。
 伝本は古写本と古活字本・整版本に分けられ、この潁原本(平出氏旧蔵)を含む古写本は十数本が現存する。諸本は異同が著しく、宗鑑が撰した当初より、改変が繰り返し行われていたものと思われる。その中で本書は最も句数が多く、宗鑑撰以後のものも含まれており、室町期俳諧の集成という意味で価値ある一本である。書写者並びに書写年代はさだかでないが、遅くとも慶長を下らない頃に書写されたものと考えられる。潁原退蔵「校本犬筑波集」(『潁原退蔵著作集2』所収)に翻刻がある。
 宗鑑は通称山崎宗鑑。生没年未詳。宗長らと交流があった。(F)

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