平成12年度公開展示会図録

〔二三〕園塵


上巻1冊 写本 兼載作 文禄2(1593)年写 大和綴 檜皮色渋引表紙 本文料紙:楮紙( 斐混りか) 21.0×17.0cm 無辺界 半面9行 初葉首題脇に墨書:「山門東塔南谷淨教房 眞如蔵 二百廿六福」 奥書:「右一帖於北野會所被書注畢」,「明應三年九月十六日」, 「永禄十三年八月十三日」,「文禄貮年<癸/巳>三月五日写之」
文 國文學||Gg||3貴 <447652>

"Sono no Chiri"
Renga-style poems by Kenzai.
Album. Hand-written.
Azuchi-Momoyama period, dated 1593.

 兼載の自選句集。兼載は会津の出身で猪苗代氏。若くして心敬に師事し、その詩藻を受け継ぐ。心敬没後宗祇の庇護を受けたが、『新撰莵玖波集』撰進に際して対立することもあった。宗祇の跡を受け、北野会所奉行に就任している。後に仙台伊達家のお抱え連歌師となった猪苗代家の祖である。
 『園塵』は年代順に第一から第四までの四巻が存するが、本書はその第一に相当する。第一の諸本は伊地知鉄男氏により、続類従本(続群書類従17下)を基準として、それより句数の多い第一種本、さらに多い第二種本に分類されており、本書は第一種本に属する。本書の本文を続類従本と比較すると、句の出入りの他、書写の段階で生じたものとは見なしがたい句形の相違も見られるところから、諸本は兼載による再編の過程を示すものと推測される。(H)




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