2025年度成果

(参考)2025年度活動計画


2025 年度は、7 月1 日付けで沼尻保奈美助教が、8 月1 日付け村山泰啓教授が着任し、国内外の動向を踏まえた上でオープンサイエンスを様々な角度から検討・推進する体制が
拡充された。
以下は、図書館機構の基本目標に対応して室員によって行われた活動のうち、「2025 年度附属図書館研究開発室活動計画」に即して、主だった成果を紹介する。
図書館機構の基本目標1:「オープンアクセスを推進し、研究活動を支援する」に対応した活動

今年度は、オープンアクセスの推進に加え、KURENAI の国際的認知度のアップや、KURENAI でオープン化されたコンテンツを活用したオープンサイエンスに向けた活動などが行われた。

  • 機関リポジトリの出版機能の強化
    「KURENAI」に収録されている学術誌148 誌を対象に、学術誌等運営における図書館支援ニーズに関するアンケート調査を実施し、83 誌より回答があった。
  • オープンアクセス出版のための情報源に関する情報収集と共有
    • 研究成果出版プラットフォームの立ち上げ準備を行った。
    • ダイヤモンドOA ジャーナル出版の品質や透明性の基準である“Diamond OA Standard (DOAS)”の翻訳を行った。今後公開予定である。
  • KURENAI 登録コンテンツに関するモニタリングシステムの開発
    京都⼤学における論⽂や研究データのオープン化の状況のうち、KURENAI に登録されているオープン化コンテンツ等がどのように活用されているかなどを把握するためのシステム開発を開始した。
  • KURENAI のCoreTrustSeal 認証取得に向けた準備
    KURENAI のCoreTrustSeal 認証申請を行い、2026 年1⽉14⽇にフィードバックを得て、修正の回答案を作成した。
図書館機構の基本目標2:「学修・教育支援を促進する」に対応した活動

継続的に学術情報リテラシーに関する教育活動に加えて、教職員向けのセミナーを開催
した。

  • 大学の研究・教育における生成AI の活用を踏まえ、図書館業務と学術情報リテラシーの今後に向けた調査・研究
    教職員向に研究開発室セミナー『大学におけるAI と倫理』を開催した。
    ⽇時:2026 年2⽉16⽇(月)10:00-12:00
    場所:国際高等教育院棟の講義室31
    形式:Zoom と対面のハイブリッド形式(事後配信なし)
    対象:京都⼤学の教職員
    参加者:対面15 名(関係者含む)、オンライン90 名(最大)
  • 教育・研究における著作権に関する教材開発
    生成AI の利活用や著作権に関連内容を盛り込むための教材のブラッシュアップに取り組んだ。

 

その他、継続的に行っている学術情報リテラシー関係の授業や教材執筆は、以下のとおり。

<教育>

  • 大学院共通科目「学術研究のための情報リテラシー基礎」【日・英】を行った。
  • 全学共通科目「情報基礎演習」の各授業のうち一コマで学部生向けの学術情報の検索に関する授業を行った。
  • 全学共通科目「ILAS セミナー:大学図書館から始める研究入門講座」
  • 全学共通科目「ILAS セミナー:アーカイブ資料管理の実践」
  • 全学共通科目「ILAS セミナー:公文書管理とアーカイブズの世界(入門)」

 

<教材執筆・コンテンツ作成>

  • 喜多一・北村由美・日置尋久・酒井博之(2025)『情報基礎演習2025』を執筆した。京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI)での公開を予定している。
図書館機構の基本目標3:「豊富な学術資源を活用し、社会への貢献を強化する」に対応した活動

2025 年度は、これまで行ってきた菊亭文庫の調査を踏まえ、同文庫の含まれている『建内記』が重要文化財に指定されることが決定した。また、学術資源のさらなる活用を推進するために、カナダにおける研究データ管理の教科書であるResearch Data Management in the Canadian Context の翻訳を行った。

  • 研究データ管理に関するテキストの翻訳と公開
    学内外の研究者チームを組織し、Research Data Management in the Canadian Context の翻訳を行った。今後、さらなる確認作業の上で、公開する予定である。
  • 附属図書館菊亭文庫の調査・研究と公開に向けた検討
    菊亭文庫(2020年度に附属図書館に寄贈された後、貴重書に指定)に関して、学内外の研究者チームで調査をすすめてきた。2025年度は、これまで作成した調書に基づき、典籍(983 点)、文書(837 点)の目録の確認・補訂作業を行った。これらの調査結果を踏まえて、同文庫内に含まれる『建内記』(附属図書館および総合博物館所蔵の計19 点と関連史料である附(つけたり)1 点)が重要文化財に指定されることが決定した。
  • 貴重資料デジタルアーカイブシステムの高度化
    アーカイブ資料へのDOI 付与を進めた。また、NDL-OCR Lite を試験的に取り組んだ。
  • 京都大学学術資源のさらなる「見える化」とアクセシビリティ向上システムの開発
    学内データベースの実態調査を開始した。
    図書館機構の基本目標4:「全学図書館機能の基盤を整備する」に対応した活動
    • RDM Drive とKURENAI 連携の開発
      両システムの連携の開発をすすめた。
    • 電子ジャーナル・データベース認証システムの多要素認証化の開発
      電子ジャーナル・データベース認証システムの多要素認証化の開発を行い、導入した。