Elsevier社ジャーナルへのオープンアクセス投稿料割引について
2024年4月から、Elsevier(エルゼビア)社との契約において、オープンアクセス投稿料(APC)と電子ジャーナル購読料を包括した転換契約を導入します。
この契約により、本学に所属する著者が対象ジャーナルに投稿した論文をオープンアクセス(OA)にする際に、APCの割引を適用します。
なお、この転換契約は図書館として特定の出版社への投稿を推奨するものではありません。
割引内容
割引内容は掲載されるジャーナルによって、APC一括優待とAPC個別優待の2種類があります
APC一括優待
- APC一括優待: APC 定価の70%割引、本数上限あり(優待出版枠:約280 本/年)
- 対象ジャーナル: 本学で購読している Freedom Collection 及び Complete Collection に含まれるハイブリッドOA 誌(一部対象外タイトルあり)
APC個別優待
- APC 個別優待: APC 定価の15-20%割引、本数上限なし
- 対象ジャーナル: 一括優待対象外のタイトル(一部学会系タイトルを除く)
- Cell Press/Lancet/一部学会誌以外のタイトル(ハイブリッドOA 誌及びフルOA 誌): 20%割引
- Cell Press/Lancet ハイブリッドOA 誌: 割引なし
- Cell Press/Lancet フルOA 誌: 15%割引
- 学会誌で学会員向けAPC割引が存在する場合は、割引率の高い方が優先されます
- 一括優待出版枠を超過した後、一括優待出版枠対象ジャーナルでOA 出版する場合には個別優待が適用されます
(参考)
- ハイブリッドOA誌 (Hybrid OA/Subscription Journal): 著者が選択的に自分の論文をOAにすることができ、OAを選択されなかった論文には購読者・購読機関だけがアクセスできるジャーナル
- フルOA誌 (Open Access Journal): 収録論文を全てOAで出版するジャーナル
対象ジャーナル
- Transformative Agreement Eligible Journals(学内限定)
対象ジャーナルおよびAPC定価は、出版社により変更される場合があります。
対象論文種別
- 対象論文種別一覧(学内限定)
対象期間
2024年4月1日-2027年3月31日 (※論文のアクセプト日)
- 上記の期間中にアクセプトされた論文について、論文のアクセプト後にElsevier社システムからOA出版(APC割引)の申請が必要です。
申請方法
APC割引の申請方法は、以下のオープンアクセス出版手続きガイドをご確認ください。
- Elsevierオープンアクセス出版手続きガイド(学内限定)
対象者
京都大学の所属者で、以下の負担方法によりAPC負担額の支払が可能な研究者
- 当該論文のCorresponding Author (CA) が京都大学の所属者である場合に、APC割引の申請ができます。
- アクセプト後にElsevier社のシステムにおいて、著者がプルダウンで選択した所属機関で対象者かどうか判別されますので、必ず「Kyoto University」を選択してください。
機関名をプルダウンではなく手入力した場合や、「Kyoto University」以外を選択した場合は、契約とのマッチングがおこなわれず、APCの割引を受けられない可能性がありますのでご注意ください。
APC負担額・負担方法について
APC一括優待
一括優待で使用するOA出版枠を含む転換契約の金額はすでにElsevier社に対して図書館から一括で支払い済みのため、一括優待割引適用後のAPC相当額を「APC負担額」として附属図書館から研究者に請求します。
- 一括優待のAPC負担額は「Elsevier社がジャーナル毎に定めるAPC定価」の30%とし、費用付替又は学内負担金通知書によって処理を行います。
APC個別優待
- APC 個別優待は、転換契約に付随する割引で、優待枠(OA出版枠)対象外の論文のAPC に対して15~20%の割引が適用されます。一括支払の対象外のため、学内措置はおこないません。Elsevier 社から論文ごとに発行される請求書にもとづき、割引適用後のAPC 全額を著者からElsevier 社に対して直接支払ってください。
学内の支払い手続きの詳細は Elsevier社電子ジャーナル転換契約の導入とAPCの割引について(学内限定)をご確認ください。
Elsevier社転換契約に係るOA出版申請の流れ
APC一括優待
- 対象ジャーナルにおいては論文がアクセプトされた後に、Elsevier社システムによりOA出版申請をおこないます。
- 附属図書館担当者が申請内容を確認し、制度の概要、APC負担額(円価)、負担方法について研究者にメールで通知します。
- 研究者は2.の内容および使用する財源を確認し、附属図書館担当者に返信します。
- 附属図書館担当者がElsevier社システムによりOA出版申請を承認します。
- 附属図書館担当者が一定期間ごとに実績を集計し、費用付替または学内負担金通知書にて請求します。
- 各共通事務部担当者・部局担当者は申請時に提示された予算からの差引または附属図書館への支払をおこないます。
APC個別優待
- 対象ジャーナルにおいては論文がアクセプトされた後に、Elsevier社システムにより個別優待申請をおこないます。
- 附属図書館担当者が、申請内容および当該論文の責任著者が本学の構成員であることを確認して、個別優待申請を承認します。
- Elsevier 社から研究者宛に発行されるインボイスに基づき、研究者がElsevier 社に支払います(APC個別優待の支払いは図書館を経由しません)。
問い合せ先
附属図書館 研究支援課 研究支援第一掛
E-mail: lib-resource660 [at] mail2.adm.kyoto-u.ac.jp
更新日: 2025-04-18