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ペルシャ語イラン文献資料集成 (ペルシャゴ イラン ブンケン シリョウ シュウセイ)
The Persian library of an Iranian scholar

このコレクションは、1,129部、1,575冊からなっており、大部分がペルシャ語で書かれているが、アラビア語のものも若干含まれている。

イランの歴史に関する史料・研究書が大部分で、イスラム学、ペルシャ文学、イラン科学史、イラン書誌学などの分野の文献から、辞書・事典類までも含んでいる。イランの歴史を中心に内容的には文学・言語学:405点、歴史:262点、哲学・神学:134点をはじめ、参考図書、地理・旅行記、美術、考古学、自然科学等、多分野にまたがっている。なかでも、重要な資料として、16〜18世紀の特殊文献も含んでおり、これらは二度と入手できないもので、チムール朝、サファヴィー朝期の研究に大変有益なものである。

大部分にはイラン(主としてテヘラン)で刊行された活字本であるが、若干の石版刷りも含まれている。イランの他に、アフガニスタン(カブール)、パキスタン(カラチ、ラホール)、インド(カルカッタ、ハイデラバード、ボンベイ等)、トルコ(アンカラ、イスタンブール)、ソ連(モスクワ、バクー)等で刊行されたペルシア語書籍等も見出される。

このコレクションの特徴を一口で表現するならば、(1)時代的には古代〜現代、と非常に長期間で、(2)地域的には広範囲、の文献であることがいえる。

これらは昨今のイスラム革命により、出版状況をはじめさまざまの社会状況が激変したため、今後、入手することはほとんど不可能である。

京都大学附属図書館所蔵ペルシャ語文献目録

静脩 : 京都大学附属図書館報 vol. 18 no. 1 (1981.5) p. 5

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