源氏物語(写本)
本書は、里村紹巴(さとむら じょうは)の奥書によれば、永禄年間に近衛稙家(このえ たねいえ)が編纂したもので、当時の有名な公家、連歌師などに書写させたものである。後に、毛利元康の手元で、元康自身や里村紹巴が欠本を補写し、紹巴が著者目録を付した。底本は、青表紙系と河内本系統、そして別本系統と、統一されておらず、おそらく執筆者の手元の本を写したものと思われ、当時、どのような諸本が存在していたのかが分かる、非常に貴重な資料である。奥書には紹巴の署名と花押があり、由来も正しい写本で、このような写本が今頃出現することは極めて珍しいことである。
形態
写本, 55帖
所蔵館
購入希望部局
文学研究科
購入年度
平成21年度(2009年度)