国立国会図書館「個人向けデジタル化資料送信サービス」の開始

 投稿日時:2022-05-19 (3306 ヒット)

国立国会図書館デジタルコレクションで提供している資料のうち、絶版等の理由で入手が困難であることが確認された資料について、国立国会図書館の登録利用者個人が自身の端末を用いてインターネット経由で閲覧できるようになりました。

これにより、国立国会図書館の登録利用をされている方であれば、従来「図書館送信」対象資料として京都大学附属図書館などの参加図書館の専用端末で閲覧する必要のあった資料が、ご自身の端末で閲覧可能です。
詳細は下記のニュースおよび解説ページをご参照ください。

国立国会図書館の利用者登録については、下記のページをご参照の上ご自身でお申し込みください。

 

【図書館機構】京都大学貴重資料デジタルアーカイブ: 文学研究科所蔵重要文化財『大日本史編纂記録』第15冊から第20冊までを公開しました

 投稿日時:2022-05-17 (2550 ヒット)

京都大学文学研究科と総合博物館は、文学研究科が所蔵する重要文化財『大日本史編纂記録』の修復・電子化事業を2017年度から実施しており、このほど修復・電子化が完了した第15冊から第20冊までの322画像を、京都大学貴重資料デジタルアーカイブに公開しました。

大日本史編纂記録

▼重要文化財 - 大日本史編纂記録(文学研究科所蔵)
 

『大日本史編纂記録』は、徳川光圀(1628-1701)による『大日本史』編纂にかかわって、水戸・江戸の彰考館や京都の出張所などの間で交わされた往復書簡の控え等を中心とするもので、書簡総数は6,000点以上にのぼります。のべ42,810件の人名・組織名、のべ15,159件の古記録・古典籍名が言及され、内容も歴史学・文学、儒学・国学思想など広領域に及び、元禄期の出版文化の実態なども示す第一級の史料です。

修復前は、袋綴四つ目綴装の冊子248冊約1万丁で、江戸時代の綴装や修復の杜撰さが否めない状態でした。そこで、長期の保存を確保し、綴じ込まれて見ることができないのど部分(本を見開きにした時の真ん中の綴じ部付近のこと)の記述を明らかにするために、修復・電子化事業を開始しました。これまでに公益財団法人住友財団による文化財維持・修復事業、2021年度国庫補助金 国宝重要文化財等保存・活用事業(美術工芸品)の助成を受けたほか、文学研究科では文学研究科所蔵貴重資料修復基金を設置し、総合博物館でも学内の経費(平成30年度全学経費)を獲得しています。

今後も引き続き事業を推進し、成果を随時京都大学貴重資料デジタルアーカイブで公開していきます。2022年5月17日現在 、京都大学貴重資料デジタルアーカイブの公開件数は、23,250タイトル、1,872,545画像となりました。

 

 

【図書館機構】京都大学貴重資料デジタルアーカイブ: サンスクリット語写本および『蝦夷地一件』『蝦夷廟議』を公開しました

 投稿日時:2022-03-31 (2048 ヒット)

文学研究科が所蔵するサンスクリット語写本118タイトルおよび『蝦夷地一件』『蝦夷廟議』を公開しました。

▼文学研究科所蔵

 

サンスクリット語写本は、京都帝国大学で梵語学梵文学講座を開講した榊亮三郎教授(1872-1946)が、ネパールにて収集したものです。1977年に文学研究科図書館へ正式に移管されました。
資料の一般公開を機に、目録であるA succinct catalogue of the Sanskrit manuscripts in the possession of the Faculty of Letters, Kyoto University compiled by Kiyotaka Goshima and Keiya Noguchi. Society for Indic and Buddhistic Studies, Kyoto University, 1983 が編纂されました。今回の書誌メタデータ作成にあたり、同目録の記述を「注記」に引用しています。

Saptaśatikâ Prajñâpâramitâ

Saptaśatikâ Prajñâpâramitâ

 

蝦夷地一件』は、天明4年(1784)から寛政2年(1790)までの、江戸幕府における蝦夷地問題をめぐる公文書の集成です。
原本は全七巻あり、一之巻、四之巻は長らく不明でしたが、文学研究科の写本は一之巻から五之巻までを備えています。(参考:岩﨑奈緒子『近世後期の世界認識と鎖国』

蝦夷地一件

『蝦夷地一件』 左:ヲロシヤ人と蝦夷人、右:懸刀

 

蝦夷廟議』は、寛政4年(1792)にロシア最初の遣日使節ラクスマンが来航した際の公文書の集成です。

蝦夷廟議

蝦夷廟議

 

 

【図書館機構】京都大学貴重資料デジタルアーカイブ: 『西夏文華嚴經』および「万国人物図」12タイトルを公開しました

 投稿日時:2022-02-04 (2298 ヒット)

『西夏文華嚴經』は、『大方廣佛華嚴經』を西夏語に翻訳した資料です。全80巻のうち、巻1-5,41を文学研究科が、巻6-10,36を人文科学研究所が所蔵しており、国内では最大規模の西夏語資料です。人文科学研究所所蔵巻は「東方學デジタル圖書館」にて公開されており、今回の文学研究科所蔵巻の電子化・公開により、京都大学所蔵巻がすべて公開されました。

西夏文華嚴經

『西夏文華嚴經』巻1

 

また、附属図書館と文学研究科が所蔵する「万国人物図」10タイトルを公開しました。
「万国人物図」は、江戸時代に製作された、世界各国の人々の特徴を描いた民族図譜の総称です。西川如見の『四十二国人物図説』(参考:近衛文庫写本)や、『海外人物輯』『海外諸島圖説 改正』『外蕃容貌圖画』などが刊行されました。近世日本における世界観の変遷がうかがえます。

万国人物図

左:『四十二国人物図説』より「大明」、中央:『異國人物帖』より「阿蘭陀船」、右:『異國人物帖』より「阿蘭陀人

 

京都大学貴重資料デジタルアーカイブのビューワーMiradorでは、マニフェストを読み込むことで、複数の資料を並べて閲覧することも可能です。

Mirador

Mirador(左:『四十二国人物図説』、右:『四十二國人物圖』)

 

コレクションレコードIDタイトル著者請求記号
文学研究科所蔵RB00033348 [西夏文華嚴經] (存5巻) 東洋史:CXIII/S/17/貴重
文学研究科所蔵RB00033349 [西夏文華嚴經 卷41] 東洋史:CXIII/S/11/貴重
文学研究科所蔵RB00033350 異國人物帖 地理:L3/436/貴重
文学研究科所蔵RB00033351 外蕃容貌圖画田川春道撰, 倉田東岳画地理:J6/2
近衛文庫RB00008851 四十二国人物図説西川忠英(如見, 求林斎, 淵梅軒)志5-80/シ/1貴
室賀コレクションRB00033341 世界萬國日本ヨリ海上里數国印王城人物圖 室賀/YG/19/2-24
室賀コレクションRB00033344 畫本異國一覽 3巻春光園花丸 [著]室賀/G/87/和1
室賀コレクションRB00033345 海外諸島圖説 改正 後集蠖屈陳人 [撰], 柳川重信畫室賀/GA/71/和2
普通書RB00033342 萬國人物盡假名垣魯文譯, 一孟齋芳虎画4-41/ハ/3
普通書RB00033343 萬國人物圖繪魯文譯, 芳虎画4-41/ハ/4
普通書RB00033346 四十二國人物圖 8-40/シ/1/巻別
普通書RB00033347 海外人物輯永田南溪所藏, 一光齊畫5-88/カ/6

 

2022年2月4日現在、京都大学貴重資料デジタルアーカイブの公開件数は、20,582タイトル、1,669,087画像となりました。

 

 

【復旧しました】【トラブル】 データベースCNKI のシステム障害

 投稿日時:2021-10-19 (1834 ヒット)

下記不具合は、復旧しました。ご迷惑をおかけいたしました。(2021.10.19)

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データベースCNKI(中国学術雑誌全文DB)が使用できない現象が発生しています。
提供元にて対応中です。
ご不便おかけしますが、復旧までしばらくお待ちください。

(問合せ)a10tosho-hosa*mail2.adm.kyoto-u.ac.jp
*は@に書き換えてください

2021.09.28 

[文学研究科図書館・吉田南総合図書館・人文科学研究所図書室]