【図書館機構】京都大学貴重資料デジタルアーカイブ: 附属図書館所蔵「大惣本」から417タイトルを電子化・公開しました
投稿日時:2022-06-30
(2259 ヒット)
附属図書館が所蔵する「大惣本」から417タイトルを電子化・公開しました。
大惣本とは、江戸中期から明治中期まで名古屋で営業した貸本屋、大野屋惣八店(略称「大惣」)の旧蔵書です。当時の貸本屋は流行中の書物だけを揃えておき、流行が過ぎれば処分して次の書物を購入するのが一般的でした。しかし大惣は「仕入れた本は転売しない」という不文律を引き継いで蔵書を増やしたため、江戸後期には全国一の規模の貸本屋となりました。明治維新以後、書物の大量生産が可能になってからは多くの貸本屋が衰退し、大惣も明治31年頃に廃業が決まりました。16,734部にのぼる膨大な蔵書が売却されることになり、帝国図書館(現在の国会図書館)、東京帝国大学、京都帝国大学、高等師範学校(現在の筑波大学)等が買い上げました。本学が所蔵する大惣本は、3,667部、13,081冊にのぼります。
今回電子化した資料の大半は、浄瑠璃の詞章を丸ごと刊行した丸本(まるほん)です。近松門左衛門作『国姓爺合戦』、竹田出雲作『假名手本忠臣蔵』(RB00033452, RB00033453, RB00033454)、山東京傳校『捷徑太平記(ちかみち たいへいき)』など、人気作家の作品が並びます。
曲亭馬琴作『化競丑満鐘(ばけくらべ うしみつのかね)』は、彩色絵入の扉、板元の口上、広告が残っている珍しい資料です。


※今回公開した資料のうち408タイトルの電子化は、国文学研究資料館が実施する「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」(略称:歴史的典籍NW事業)に拠点大学として参加して実施しました。
- 【予告】【学内向け・重要】電子ジャーナル・データベース認証への多要素認証導入について (2025-12-24)
- 【メンテナンス】「KURENAI」アクセス一時停止(12/23 17:00-17:30) (2025-12-23)
- 【メンテナンス】京都大学貴重資料デジタルアーカイブ(12/24) (2025-12-22)
- 【電子ブック】KinoDenメンテナンス(2026/1/6) (2025-12-19)
- 【メンテナンス】「KURENAI」アクセス一時停止(12/10 8:00-9:00) (2025-12-09)
- 【図書館機構】電子ジャーナル、データベースのご利用に関する注意 (2025-12-01)
- 終了しました【メンテナンス】「KURENAI」アクセス一時停止(11/18 8:30-9:30) (2025-11-14)
- 【図書館機構】人権関係図書目録2023-2024を公開しました (2025-11-12)
- 【図書館機構】事務(図書系)常勤職員を公募しています(2025年11-12月) (2025-11-07)
- 【桂図書館・吉田南総合図書館】2025年オープンアクセスウィーク関連展示を開催します(10/20-) (2025-10-20)