KURENAIでの論文公開方法(詳細)

本ページでは、学術雑誌に掲載された論文をKURENAIでオープンアクセス論文として公開する方法を説明します。

登録資格

京都大学学術情報リポジトリ運用指針 」第3項のとおり、原則として、

  • 当該研究・教育成果物の作成に関与した本学の在籍者(過去に在籍したことのある者を含む)

であれば、学生の方も含め全ての方に登録資格があります。
(ただし本学在籍中に作成した研究・教育成果物に限ります)

登録手順

  • KURENAI公開支援システム」(要SPS-ID)から公開申請することができます。
  • KURENAI公開支援システムの詳しい利用方法はこちらをご覧ください。
  • SPS-IDをお持ちでない方、「KURENAI公開支援システム」による手続きがうまくいかない方は下記「KURENAI公開支援システムを利用できない場合の登録」をご覧ください。

KURENAI公開支援システムを利用できない場合の登録

  1. 投稿時の著作権譲渡契約(Copyright Transfer Agreement)等を参照して、「機関リポジトリ」への登録が可能かどうかご確認ください(ご不明の場合は、附属図書館で確認します)。
  2. 以下の2点を附属図書館研究支援第三掛宛てにお送りください。
    【1】「京都大学学術情報リポジトリ登録書」 (Wordファイル)
      <現在、京都大学にご在籍の方向けの様式> →【日本語版 】【英語版
      ※必要事項をご記入の上、学内便または学内メールアドレス(ドメインに[kyoto-u.ac.jp]を含むメールアドレス)からメール添付でお送りください。
      ※学生の方は、指導教員に事前に許可を得た上で、メール申請時には指導教員にも必ず同報(CC)してください。
      <現在、京都大学にご在籍ではない方向けの様式> →【日本語版 】【英語版
      ※必要事項を記入・押印の上、メール添付(登録書(写)のスキャン)または郵送でお送りください。
    【2】論文のデータファイル(本文、図表等すべて)(メールにファイル添付)

送付先・問合せ先

〒606-8501 京都市左京区吉田本町
京都大学附属図書館 研究支援課 研究支援第三掛
TEL: 075-753-2618
FAX: 075-753-2649
E-mail: repository[a]mail2.adm.kyoto-u.ac.jp([a]は@に書き換えてください)

登録上の注意点

  • 機関リポジトリへの登録が可能なバージョンをご提出ください。出版社がリポジトリ登録を許諾しているバージョンが不明の場合は、図書館で最終確認しますので、ひとまず 著者最終稿 をご提出ください。
  • 本文と図表が別ファイルの状態でも結構です。附属図書館で1件のPDFファイルへ変換します(ただし、必要最低限のレイアウト調整となりますので、あらかじめご了承ください)。
  • 電子ファイルの容量が大きい、コンテンツが多数に上る等、電子メールでの送付が難しい場合は、ご相談ください。
  • 紙媒体しかない場合は、紙媒体を学内便等で附属図書館研究支援第三掛までお送りください(附属図書館で電子化します)。
  • ご提出いただいた論文をKURENAIに登録するための権利関係を附属図書館で調査、最終確認します。
  • 附属図書館が論文をKURENAIに登録・公開します(公開後にご連絡します)。

KURENAIに論文を登録するための著作権について

本人が著作権を持つ場合は本人の意思で登録することができますが、出版社や学会が著作権を持つ場合は、以下の確認が必要です。

出版社ポリシーの確認

既に学術雑誌に投稿または掲載済みであったり、図書として出版済みであるものを、KURENAIに登録して公開できるかどうかは、出版社との契約次第 となります。著作権の取り決めは、雑誌や出版社ごとに異なりますので、投稿規程、著作権規程、投稿時に同意した著作権譲渡契約(Copyright Transfer Agreement)等の契約書の内容をよく理解 しておく必要があります。多くの出版社ウェブサイトでは、Copyright, Permissions, For Authors, Rights等のページに著作権に関するポリシーが掲載されています。

<確認のポイント>
●著作権は出版社に譲渡するのか、しないのか。譲渡するのであれば、どの範囲の権利を譲渡するのか。
●論文をインターネット(機関リポジトリ)で公開してもよいか。
●論文をインターネットで公開できる場合、どのバージョンを公開してもよいのか。

論文のバージョン

学術雑誌掲載論文を機関リポジトリに登録する場合、多くの出版社が、「著者最終稿は公表可能、出版社版は公表不可」としています。

著者最終稿
査読済みで出版社に受理された確定原稿で、雑誌掲載レイアウトになる前のもの
出版社版
出版された学術雑誌に掲載された記事

 


(C)北海道大学附属図書館

公開制限期間(embargo/エンバーゴ)

出版社によっては、出版後指定の期間を過ぎた後であれば、リポジトリ公開を許諾する場合があります。

 

【参考】著作権譲渡契約や出版社の機関リポジトリ登録に関するポリシー等でよく使用される表現
※出版社や使用される文脈によって、必ずしも下記のとおりとは限りませんので、ご注意ください。
------------------------------------------------------
● 機関リポジトリに登録する
self-archive/deposit/post
repository operated by the author's institution/employer
------------------------------------------------------
● 公開制限期間(出版後、指定の期間はリポジトリでの公開を禁止)
12 months after publication
following an embargo period of 12 months
------------------------------------------------------
● 著者稿(提出時の原稿; 査読前)
submitted author manuscript
pre-print
------------------------------------------------------
● 著者(最終)稿(査読後; 出版社に受理された原稿)
final author's manuscript
peer-reviewed version
accepted author manuscript
final manuscript after peer-review and acceptance for publication but prior to the publisher's copyediting, design, formatting, and other services
typescript of the paper incorporating changes made during peer review
------------------------------------------------------
● 出版社によるレイアウト後の校正原稿
proof
------------------------------------------------------
● 出版社版
final publisher version, final publisher's version, final published article
VoR (Version of Record)
final typeset article
post-print
------------------------------------------------------

【参考】出版社ポリシーの例

Author(s) Posting of Articles to an Institutional Repository

[学術雑誌名] will permit the author(s) to deposit for display a "final peer-reviewed manuscript" (the final manuscript after peer-review and acceptance for publication but prior to the publisher's copyediting, design, formatting, and other services) 12 months after publication of the final article on his/her personal web site, university's institutional repository or employer's intranet, subject to the following:
* You may only deposit the final peer-reviewed manuscript.
* You may not update the final peer-reviewed manuscript text or replace it with a proof or with the final published version.
* You may not include the final peer-reviewed manuscript or any other version of the article in any commercial site or in any repository owned or operated by any third party. For authors of articles based on research funded by NIH, Welcome Trust, HHMI, or other funding agency, see below for the services that LWW will provide on your behalf to comply with "Public Access Policy" guidelines.
* You may not display the final peer-reviewed manuscript until twelve months after publication of the final article.
* You must attach the following notice to the final peer-reviewed manuscript:
"This is a non-final version of an article published in final form in (provide complete journal citation)".
* You shall provide a link in the final peer-reviewed manuscript to the [学術雑誌名] website.

出版社ポリシーデータベース

下記のサイトで、出版社や雑誌単位でオープンアクセスに対するポリシーを調べることができます。
ただし、掲載情報が最新ではないこともあるため、注意が必要です。

海外の情報:open policy finder

日本の情報:SCPJ (学協会著作権ポリシーデータベース)

Print