全学共通科目「大学図書館の活用と情報探索」 >
平成27年度:授業で寄せられた質問と先生からの回答
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質問 |
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【第2-4回】
「資料調査の入り口」
(平27. 10/13,10/20,10/27)
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[Q.1]
第3回授業の「論文とレポートの違い」について、レポートは報告書で、論文は自分独自の見解が求められる、とのことでしたが、教員によっては独自の見解が見られないレポートは認められない、とする授業もあります。レポートでも全く自分の見解のないものはいけないということでしょうか。
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[A.1]
授業の際は、英語の”report”と"thesis”の邦訳として「レポート」と「論文」という表現で説明がありましたが、英語の”report”はどちらかというと「報告書」に近いかもしれません。ということで、「期末レポート」と「卒業論文」の違いという意味だと誤解しないで下さい。大学の課題で課される「レポート」は、単なる「報告書」ではなく、皆さんの見解が提示されている文章であることが求められます。その上で、重要なのは、自らの見解を思った通りに自由に述べるのではなく、見解を裏付ける「根拠」を示しつつ記述するということになります。日本の高校までの学校教育では、必ずしも「根拠」を示しながら文章を書くことを徹底している訳ではありませんので、先行研究に基づいた「根拠」を示しながら、文章を書くというのは、大学生になってから意識的に身につける必要があるスキルのひとつといえます。(北村由美)
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[Q.2]
参考文献と参考資料のちがいが分からず困った。
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[A.2]
確かにどちらも「参考」がついていてややこしいですね。授業内の「参考資料」というのは、図書館の中で、「参考資料コーナー」に配架される資料を中心とした、辞書や事典など、通読するより調べるために「引く」資料を指していました。一方「参考文献」は、「参考資料」も含めて、レポートや論文の中で、引用をしたり、直接的なアイディアを得る元となったりした文献すべてを指します。参考文献を明確に示すことは、学問を続けていく上での最低限のマナーですので、レポートや論文を書いた際には、もう一度、「参考文献リスト」の書誌情報に抜けがないか、引用箇所を明示し忘れていないかを確認する作業をしましょう。(北村由美)
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作成日:2014.10.31 更新日:2015.12.25 附属図書館 参考調査掛