Reports of Center for Cultural Heritage Studies available on KURENAI
京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI)で、京都大学文化財総合研究センターが発行する『京都大学構内遺跡調査研究年報』『京都大学埋蔵文化財調査報告』を公開しました。 ■京都大学構内遺跡調査研究年報 = The Annual Report of the Center for Archaeological Operations https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/68941 ■京都大学埋蔵文化財調査報告 = Report Upon Archaeological Research On The Campus of Kyoto University https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/68942 ○京都大学文化財総合研究センター https://www.ceschi.bun.kyoto-u.ac.jp/arcKU/index-arc.html [附属図書館電子情報掛]
[ KURENAI ] Access Ranking 50 articles of 2008 / 600000 fulltex tdownloads
京都大学の研究成果を社会に発信する京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI)では、2008年の1年間に、収録論文のフルテキストダウンロード数(論文本文(PDF)が読まれた数)が60万件を越えました。
ここでは、KURENAIに収録された論文(約3万件)のうち、2008年の年間アクセス数上位50論文をご紹介します。
2008年に最も読まれたコンテンツは、マンガによる京都大学紹介冊子「MANGA Kyoto University」でした! 山中伸弥先生のヒトiPS細胞論文(No.2)、益川敏英名誉教授のノーベル賞受賞論文(No.5)、尾池和夫前総長の著作(No.7)などもよく読まれています。
多様な分野の多様な論文が読まれていることがわかる結果となっています。京都大学の最先端の研究成果、幅広い研究をご覧ください。
多くの学部・学科・研究室、多くの研究者の先生や大学院生・学生のみなさんのご協力をいただいて、ここまで成長することができました。ありがとうございました。これからも、リポジトリ事業では、京都大学の研究成果を積極的に発信してまいりますので、ご協力よろしくお願いいたします。
■KURENAIで2008年によく読まれた論文
No. | 論文 | アクセス数 |
1 | 京都大学・京都精華大学マンガプロジェクト. MANGA Kyoto University. 京都大学広報センター. 2008. | 7,751 |
2 | Takahashi K, Tanabe K, Ohnuki M, Narita M, Ichisaka T, Tomoda K, Yamanaka S. Induction of Pluripotent Stem Cells from Adult Human Fibroblasts by Defined Factors. Cell; 2007, 131(5), 861-872. | 3,130 |
3 | 笠原, 勝幸; 小田, 裕造; 飯田, 寛和; 中村, 孝志. 人工股関節全置換術(THR)術後の股関節脱臼について. 京都大学医療技術短期大学部紀要; 1999, 19(1), 1-9. | 2,109 |
4 | 小室, 努. 超高強度コンクリートを用いた鉄筋コンクリート柱の圧縮特性に関する研究. 2007, 博士(工学). | 2,035 |
5 | Makoto KOBAYASHI, Toshihide MASKAWA. CP-Violation in the Renormalizable Theory of Weak Interaction. Progress of Theoretical Physics; 1973, 49(2), 652-657. | 1,983 |
6 | 玉木, 彰. 在宅酸素療法と呼吸リハビリテーション. 京都大学医療技術短期大学部紀要. 別冊, 健康人間学; 2004, 16, 24-34. | 1,403 |
7 | 尾池, 和夫. 地震 (図解雑学). ナツメ社, 2001. | 1,266 |
8 | Eu, Seunghun. Porphyrin-and Phthalocyanine-Sensitized Solar Cells. 2008, 博士(工学). | 1,228 |
9 | 川原村, 敏幸. ミストCVD法とその酸化亜鉛薄膜成長への応用に関する研究. 2008, 博士(工学). | 1,084 |
10 | 池添, 冬芽. 高齢者の体力づくり (第17回健康科学公開講座4). 京都大学医学部保健学科紀要: 健康科学; 2004, 1, 39-45. | 883 |
11 | Arai, Kenichiro. Only Yesterday in Jakarta : Property Boom and Consumptive Trends in the Late New Order Metropolitan City. 東南アジア研究; 2001, 38(4), 481-511. | 870 |
12 | Kiyama, Ryo; Minomura, Shigeru. Cis-trans isomerization of maleic acid to fumaric acid under pressure. The Review of Physical Chemistry of Japan; 1952, 22(1), 4-8. | 845 |
13 | 市橋, 則明. 筋力トレーニングの基礎知識―筋力に影響する要因と筋力増加のメカニズム―. 京都大学医療技術短期大学部紀要. 別冊, 健康人間学; 1997, 9, 33-39. | 828 |
14 | 山口, 研一郎. 高次脳機能障害の認知リハビリに携わって―3年6ヵ月の経験と実態調査から見えてきたもの―. 京都大学医療技術短期大学部紀要. 別冊, 健康人間学; 2003, 15, 1-16. | 810 |
15 | Nakagawa, Satoshi. Mother's Brother Upside Down : An Analysis of Idioms of Witchcraft among the Endenese(Flores). 東南アジア研究; 1986, 23(4), 479-489. | 792 |
16 | 稲本, 俊; 小谷, なつ恵; 萩原, 淳子; 谷辺, 佳代; 西川, 誠人; 赤澤, 千春. 術後せん妄の発症状況とそれに対する看護ケアについての臨床的研究. 京都大学医療技術短期大学部紀要; 2001, 21, 11-23. | 786 |
17 | Wakabayashi, Naoki. Relational trust and embeddedness in interorganizational networks : an analysis of quality control manager networks in Japanese buyer-supplier relations. Working paper. 京都大学大学院経済学研究科, 2003, No.71, [17]p. | 762 |
18 | 西村, 重夫. The Development of Pancasila Moral Education in Indonesia. 東南アジア研究; 1995, 33(3), 303-316. | 759 |
19 | 池田, 真治. ライプニッツの無限小概念 - 最近の議論を中心に - . 哲学論叢; 2006, 33, 138-149. | 758 |
20 | 博士論文概要. Cue : 京都大学電気関係教室技術情報誌; 2008, 19, 34-94. | 660 |
21 | 笠原, 勝幸. 高齢者の骨折と機能的介護方法. 京都大学医療技術短期大学部紀要; 1999, 11, 15-20. | 654 |
22 | 酒井, 浩; 土井田, 稔. 頸髄症における上肢運動機能の経時的変化 -術前・術後3ヶ月までの変化-. 京都大学医学部保健学科紀要: 健康科学; 2004, 1, 19-24. | 612 |
23 | Kinoshita, Hideo. Synthesis of melamine from urea, II. The Review of Physical Chemistry of Japan; 1954, 24(1), 19-27. | 607 |
24 | 佐藤, 進. 香港をめぐる内外銀行の過渡期戦略. 經濟論叢; 1993, 151(4-5-6), 62-83. | 599 |
25 | QIU, YONG. STUDY ON TREATMENT TECHNOLOGIES FOR PERFLUOROCHEMICALS IN WASTEWATER. 2007, 博士(工学). | 594 |
26 | 和田, 桂子. 路面排水中の有機物質および栄養塩類の流出挙動とその削減手法に関する研究. 2007, 博士(工学). | 592 |
27 | 家島, 明彦. 心理学におけるマンガに関する研究の概観と展望. 京都大学大学院教育学研究科紀要; 2007, 53, 166-180. | 582 |
27 | 岡田, 健一. 集積回路における性能ばらつき解析に関する研究. 2003, 博士(情報学). | 582 |
29 | Non, Domingo M. Moro Piracy during the Spanish Period and Its Impact(Forests and the Sea in the Southeast Asian Maritime World). 東南アジア研究; 1993, 30(4), 401-419. | 573 |
30 | 京都大学胸部疾患研究所年報(平成元年度). 京都大学胸部疾患研究所紀要; 1990, 23(1/2). | 567 |
31 | 京都大学胸部疾患研究所年報(平成2年度). 京都大学胸部疾患研究所紀要; 1992, 24(1/2). | 565 |
32 | 佐々木, 克. 西南戦争における西郷隆盛と士族. 人文學報; 1991, 68, 1-46. | 556 |
33 | 京都大学胸部疾患研究所年報(昭和63年度). 京都大学胸部疾患研究所紀要; 1989, 22(1/2). | 556 |
34 | Prachaiyo, Buared. Farmers and Forests : A Changing Phase in Northeast Thailand. 東南アジア研究; 2000, 38(3), 271-446. | 548 |
35 | 山本, 宏. 再生医療・細胞治療に用いる細胞培養施設の効率化を支援する機械装置・システムの開発. 2008, 博士(工学). | 547 |
36 | Orimo, S; Matsushima, T; Fujii, H; Fukunaga, T; Majer, G. Hydrogen desorption property of mechanically prepared nanostructured graphite. JOURNAL OF APPLIED PHYSICS; 2001, 90(3), 382-391. | 535 |
37 | 市橋, 則明; 浅川, 康吉; 池添, 冬芽; 羽崎, 完; 黒木, 裕士. 中高年向けの体力テスト. 京都大学医療技術短期大学部紀要. 別冊, 健康人間学; 1997, 9, 40-45. | 533 |
38 | 佐藤, 宣夫. PZT薄膜カンチレバーを用いた多機能走査プローブ顕微鏡の開発およびその応用に関する研究. 2004, 博士(工学). | 533 |
39 | 山口, 智. 青年期における「想像上の仲間」に関する一考察 : 語りと体験様式から. 京都大学大学院教育学研究科紀要; 2007, 53, 111-123. | 529 |
40 | 石井, 佑可子. 「メタ・ソーシャルスキル」測定尺度作成の試み. 京都大学大学院教育学研究科紀要; 2007, 53, 286-298. | 529 |
41 | 高鍬, 裕樹. 指定管理者制度の問題点について : 箕面市図書館協議会での議論のなかから. 京都大学生涯教育学・図書館情報学研究; 2007, 6, 81-88. | 522 |
42 | Kubota, Hironobu; Tsuda, Sadahiro; Murata, Masahiro; Yamamoto, Takeshi; Tanaka, Yoshiyuki; Makita, Tadashi. Specific volume and viscosity of methanol-water mixtures under high pressure. The Review of Physical Chemistry of Japan; 1980, 49(2), 59-69. | 510 |
43 | 池添, 冬芽; 市橋, 則明; 羽崎, 完; 森永, 敏博. 下腿や足部の肢位が内側広筋と外側広筋の筋活動量に及ぼす影響―段差昇降訓練および大腿四頭筋セッティングにおける分析―. 京都大学医療技術短期大学部紀要; 2000, 20, 31-36. | 495 |
44 | 池添, 冬芽; 市橋, 則明; 羽崎, 完; 浅川, 康吉; 白井, 由美; 森永, 敏博; 濱, 弘道. 大殿筋・中殿筋の作用に関する筋電図学的分析. 京都大学医療技術短期大学部紀要; 1997, 17, 11-16. | 493 |
45 | 京都大学医学部保健学科業績リスト(2004年1月1日〜12月31日). 京都大学医学部保健学科紀要: 健康科学; 2005, 2, 89-106. | 492 |
46 | 三谷, 尚澄. 「死の恐怖」について−とくに「死への準備教育」との関わりから−. 京都大学文学部哲学研究室紀要 : PROSPECTUS; 2006, 9, 69-84. | 489 |
47 | 京都大学経済学部藤井ゼミナール論文編集委員会. 非財務情報の有用性に関する実証研究 : 藤月会論集第16号. 藤月会論集; 16. 2007. | 486 |
48 | Tanaka, Yoshiyuki; Yamamoto, Takeshi; Satomi, Yoshimasa; Kubota, Hironobu; Makita, Tadashi. Specific volume and viscosity of ethanol-water mixtures under high pressure. The Review of Physical Chemistry of Japan; 1977, 47(1), 12-24. | 486 |
49 | 豊田, 久美子; 任, 和子; 中井, 義勝. 外来における看護の役割―セルフケアへの看護介入を通して―. 京都大学医療技術短期大学部紀要. 別冊, 健康人間学; 1996, 8, 19-24. | 477 |
50 | 伊藤, 和行. オイラーの運動方程式. 科学哲学科学史研究; 2006, 1, 153-169. | 476 |
(集計期間:2008.01.01〜2008.12.31)
*アクセス数は、論文本文(PDF)を見た(ダウンロードした)数を取っています。なお、Googleなど検索エンジンのクローラ等のアクセス数は除外しています。
[附属図書館電子情報掛]African Study Monographs, 29(4), available on KURENAI
The Annual Report on Philosophy of Religion, v.5, available on KURENAI
The Reason, I registered my doctoral thesis to KURENAI
(1)自分が新しく書いている論文に、学位論文を引用いたしたいこと(2)国内外から「どんな内容で学位をとったのか?という問い合わせが多かったこと、があり、何とかして「自分の学位論文をあらゆる人が見やすい場所に置きたい。いろいろな人に参考にして頂きたい。」という願望が強くなりました。 そして Googleの検索で、キーワードに「学位論文出版」を入れて検索すると、筑波大学などの多くの図書館などでは、修了生の博士論文をPDFで登録される事業をされていることがわかりました。そこで 「京都大学、学位論文、登録」とキーワードを入れて検索しましたところ、ようやく、京都大学学術情報リポジトリ事業にたどり着きました。Q2. 博士論文をリポジトリで公開することについて抵抗はありませんでしたか?
ありません。学位論文は国会図書館に寄贈され、一般公開されます。また特許申請などでも公知の事実の参考文献として、博士論文を採用することができます。ただ、問題ないのかもしれませんが、本リポジトリに公開されたデータなどの著作権について、やや気になります。ここに公開されたことで「出版物である」とみなされるのか否か、についてもやや気になるところであります。*(図書館補足)京都大学学術情報リポジトリでは、著作権に関してましては譲渡していただく形ではなく、電子的公開のための複製権、公衆送信権のみを図書館に許諾いただく形になっておりますので、著作権は著者の方に残ります。 *(図書館補足)公開されたことで「出版物である」とみなさるか否かどうかについては、「出版物」という定義も含めて、図書館側では判断が難しいところであります。ただ、近年、海外の出版社を中心に紙媒体だけでなくオンラインのみで発行している電子ジャーナル等も増加していますので、リポジトリの社会的認知度が向上すれば「出版物」とみなされる可能性もあるかとおもいます。 Q3. リポジトリで公開することによりどのようなメリットや意義があるとお考えですか?
非常に大きな意義があります。いままでも多くの著者が文献を書く際に、学位論文を引用文献とするケースはよくありました。しかし、それは一部の人が国会図書館かもしくは大学の図書館に行くことでしか閲覧することができず、学位論文が"引用文献"として機能していませんでした。引用文献欄に、学位論文タイトルとWebアドレスを記載することで、誰もがPDFファイルを閲覧でき、引用文献の機能を十分に果たします。また、先ほども申しましたように、国内外から「どんな内容で学位をとったのか?という問い合わせが多く、その人たちに見ていただくためにWebアドレスを連絡するだけで、多くの人に見ていただけます。以前ならば、海外に太い冊子を一人一人に対して送付しなければならなかったのですが、今はメールで「https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/66109」 というアドレスを連絡するだけで、すべてが済みます。 1点不満があるとすれば、通常の文献などと同じく、Medlineなどの検索でも容易に引っ掛かってくるようになれば良いかとおもいます。そうすれば、登録したPDFが文献としての機能をより一層果たしやすくなると思います。また海外の人が参照しやすいように、「タイトル、その他のタイトル、著者、著者名の別形、発行日、出版者、学位授与大学、学位の種類、取得分野、報告番号、学位記番号、学位授与年月日、請求記号、整理番号、」 と言った項目に Title, Author, date of issue などの英語説明があれば良いかと思います。*(図書館補足)Google、Scirusなどの一部の検索エンジンや文献データベースからリポジトリ内の文献を検索することは実現できておりますが、PubmedやWeb of Scienceなどみなさまがよくご使用になられているデータベースからの検索については今後の課題になっております。学位論文に関してましては、電子学位論文(ETDs)の国際的ネットワークNDLTD: Networked Digital Library of Theses and Dissertations (http://www.ndltd.org/) へのデータ提供を日本のリポジトリ事業をおこなっている図書館を中心に計画しており、このNDLTD自体がScirusなどから検索可能にされることで、通常の文献などと同じく広く利用されるような取り組みもすすめられています。 *(図書館補足)ご指摘の通りで、言語切り替え機能は実装できておりませんが、任意で切り替えできるようにするかどうか機能の拡張を、現在検討中です。 Q4. リポジトリで公開したことによって、反響がありましたか?
このリポジトリシステム自体への意見は特に頂いてませんが、私の学位論文が公開されているアドレス(https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/66109) をいろいろなところで引用すれば、普通にそれを参考にしてくれています。そのように、普通に受け入れられ、参考にしてくれています。そのこと自体が便利なものであることの証かと思います。Q5. このようなリポジトリ事業を京都大学図書館がおこなっていることをどう思われますか?
心から賛成いたします。不満があるとすれば、「これほど活用しやすいシステムであれば、もっと多くの学位申請者に、知らせるべきだ。」という点です。 私は絶対に、もっと確実な方法で、学位申請者に周知徹底するべきだと思います。 また特許申請では、「本内容がいつ公知の事実になったか?」ということが、大きな争点となります。本システムでは、日付も記載されているため、非常に有用です。 学位論文を閲覧したいと思っている人は、想像以上に多いです。*(図書館補足)ご指摘通り、学位申請者に周知徹底するためには学科単位での仕組みづくりが必要不可欠であると考えており、現在、仕組みづくりにむけて各研究科と交渉中です。 岸本様、突然のお願いにも関わらず、丁寧にお答えいただきまして、誠にありがとうございました。 岸本様には、「このシステムに登録された私のファイルを使わないと、他社、取引先、共同研究先等ともコミュニケーションがとれないほど、大切な位置づけになっております。」「是非、本システムがもっともっと多くの情報を含むシステムになって、多くの人が活用できるようになりますことを、願っています。」というお言葉も頂戴しました。 学位論文を閲覧したいと思っている人が多いことは、すでに公開している学位論文へのアクセスが多いことで実感していましたが、著者の方にも公開へのニーズが高いことを改めて再認識いたしました。京都大学図書館機構では、これからも、本リポジトリ事業で、学位論文を利用してもらいたい、引用してもらいたいという論文執筆者の方を支援して参ります。また、学位申請者に本リポジトリ事業の存在を知ってもらえるよう、周知も徹底していきたいと思います。 [附属図書館電子情報掛]