研究プロセスとデータマネジメント
研究のプロセスに沿った、研究倫理マネジメントに役立つ情報をご紹介します。
研究前 - データマネジメント計画
近年、多くの研究助成機関で、データマネジメント計画(Data Management Plan, DMP)の提出を求められるようになっています。
- (日本)科学技術振興機構 オープンサイエンス促進に向けた研究成果の取扱いに関するJSTの基本方針(2022年4月)
- (日本)科学技術振興機構 「オープンサイエンス促進に向けた研究成果の取扱いに関するJSTの基本方針」運用ガイドライン(2022年4月)
- (日本)日本医療研究開発機構 データマネジメントプランの義務化について(2020)
- (EU)European Commission, Horizon2020 official standard presentation
DMP作成支援ツール
下記のようなDMP作成支援ツールでは、誰でも無料でアカウントを作成でき、質問に従って入力していくことで、様々な研究助成機関のDMPを作成することができます。テンプレートや実例もダウンロードすることができます。
研究中 - 研究データの保存
京都大学の研究者は、「発表された研究成果の根拠となる研究資料等(文書、数値データ、画像等)」を、「当該論文等の発表後少なくとも10年の間」保存する義務があります。
- 研究データ保存パンフレット
公正な研究活動の推進 > 啓発・教育用資料 > 研究データ保存パンフレット - 京都大学における公正な研究活動の推進等に関する規程第7条第2項の研究データの保存、開示等について定める件(平成27年7月30日研究担当理事裁定制定)
(参考)公正な研究活動の推進
情報環境機構では、研究データをはじめとする重要な情報を保存し、必要に応じて学内関係者間で共有する研究データ保存システムの運用を提供しています。- データ保存サービス ※2021年6月末サービス終了、後継サービス検討中(京都大学情報環境機構)
研究後 - 研究データの公開
研究データを公開することには、下記のように多くの意義があります。
- 研究成果の透明性や公正性の確保
- 研究助成機関からの要求への対応
- 研究成果への直接的な引用や再利用によるインパクト
- 新たな研究コミュニティの創出や産学連携への発展
- 派生的な成果や新たな解釈への発展によるイノベーションの創出
- 適切に管理し保存することによる自身のための再利用性の向上
- 若手研究者や学生に対するデータの収集や解析に関する教育的効果
- 市民や納税者からの研究に対する理解の向上
また、出版社が雑誌に論文掲載する際の条件として、論文の根拠データについてデータリポジトリへの登録を義務化(もしくは推奨化)する傾向が強まっています。
研究データの公開支援については、公開支援サービスをご覧ください。